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2008-07

拡大解釈

1週間ぐらい前に誘導路に着陸した大韓航空の調査の経過報告が出たそうです。
もう1年以上経ってしまってしまいましたが、再発防止のためにも最後までしっかりと調査してもらいたいですね。

ここでひとつ問題なのが、経過報告の拡大解釈です。
個人ならともかくマスコミが勝手に拡大解釈するというのは、報道機関としてどうかと。

チャートを持ってないんで詳しいことはわかりませんが、VOR/DME NR.1 RWY10はUWE(雄和) VOR/DMEへ105°で進入し、ランウェイ視認後、左へブレイクしてランウェイにアラインし、着陸する、というものらしいです。
ここまではいいんです。問題は次です。
経過報告書には以下のとおりに書いてあります。

機長は、HUDを使用していた。HUDの表示には自機の飛行方向を
示すFPS(Flight Path Symbol)があり、雄和VOR/DME通過後、
機長はこのFPSを滑走路と思った位置に重ね、進入を継続した。
大韓航空所属ボーイング式737-900型HL7724に係る
航空重大インシデントについて(経過報告)
」 事故調査委員会より

ここでは機長が滑走路だと思ったところに向けて進入したとしか書いてありません。
ところがマスコミは勝手に解釈して、それをあたかも事故調が経過報告に記しているように書いています。一例をどうぞ。

機長はコックピット前面ガラスに計器などの情報を映す機器「ヘッドアップ・ディスプレー」の中心点を誘導路に合わせた後は、滑走路と思い込んだまま着陸したとみられ、事故調は「機器に異常があったとはいえず、人為的ミス」と判断している。
大韓航空機の誘導路着陸、機長が勘違い 事故調経過報告」 NIKKEI NETより

HUDを使用しているところは正しいです。しかし経過報告には誘導路を滑走路と誤認したとは書いておらず、しかも誤認したまま着陸したとは書いてありません。さらに人為的ミスであるという判断はされていません。

書いた人たちに言わせれば、そう読み取れるのでしょうが、それはあくまで書いた人の意見・判断であって、事故調が判断しているわけではありません。
もしかしたら、誘導路でない別の場所を滑走路と誤認していたのかもしれません。それであわててアラインしたら滑走路ではなく、誘導路だった、ということもありえなくはありません。
人為的ミスかどうかもわかりません。雪で覆われていれば滑走路と誘導路の見分けはつきにくいですし、一瞬滑走路が見えなくなれば、先に見えた誘導路を滑走路と誤認してもおかしくありません。(新千歳空港でも千歳飛行場の滑走路を新千歳空港のものだと誤認してしまうことがあるそうです。)

なぜ誘導路に着陸したのか、なぜ着陸復航しなかったのか、今後の事故調査委員会の報告を待ちましょう。

Fukuoka Approach 08/07/20

7月20日に福岡アプローチを開局いたしました。
そのときの反省を備忘録として書いておこうかと。
1週間経っていることは秘密です。

※以下の画像はK.Sさん提供です。
まずはこちらから。

Fukuoka Approach 08/07/20 image 1

Fukuoka Approach 08/07/20 image 1


西から1機、東から3機きています。この時点ですでに読み間違いを。
自分の頭の中では、ANA192、ANA911のあとにANA056を入れるつもりでした。
しかし、見ていただければわかるように、ANA911よりもANA056の方がファイナルアプローチコースに近いのです。
なぜこのようなことを考えたかというと、実は壱岐VORからLAGERまでの距離と、豊田VORからLAGERまでの距離が、ほぼ等しいと思っていたからです。
しかしそんなことに気づくこともなく、考えた順番になるようにベクターしていきました。

Fukuoka Approach 08/07/20 image 2

Fukuoka Approach 08/07/20 image 2


ANA192はいい感じにファイナルまでベクターしています。
が、ANA056がどんどんファイナルに近づいてきています。東側に気をとられている自分はそんなことにも気づかず、そのままANA911を2番目に入れようとべクーたーしました。

Fukuoka Approach 08/07/20 image 3

Fukuoka Approach 08/07/20 image 3


このあたりからANA056がまずいことに気づきます。しかし時すでに遅し。

Fukuoka Approach 08/07/20 image 4

Fukuoka Approach 08/07/20 image 4


結局順番は変えずにANA056はファイナルを越えてベクターすることにしました。

Fukuoka Approach 08/07/20 image 5

Fukuoka Approach 08/07/20 image 5


結局こんな感じになりました。実はJJN3551もファイナルを越えてのベクターとなってしまいました。
しかも間隔がとれておらず、かなりぎゅうぎゅうな状態に。

途中K.Sさんにオーバーライドしてもらうなどフォローもしていただきました。
今回は距離の誤認、間隔がとれていないというものでした。
自分の担当する空域、特に福岡に関してはもっと理解を深めておかないといけないと痛感しました。また、もっと空域を有効に使ってベクターしないといけないですね。

管制は経験が大切ですけど、その前に空域の把握や、チャートの理解など最低限の勉強はしておかないと、やっても得られるものが少ないでしょう。
失敗は恐れませんが、その失敗をいかにいかせるかがポイントですね。
今はアプローチの技術をもっと高めていけるようがんばりたいと思います。

ダメ出しとかありましたら、コメントまでどうぞ。

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