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重大インシデント調査報告書について その3

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※写真は今回のインシデントとは関係ありません

おとといと先日に引き続いて、27日に出された重大インシデントの調査報告について考えてみます。
今回で調査報告についてはおしまいです。

今日は昨年の2月に起きた日本航空機の無許可離陸開始と離陸中止です。

重大インシデントの原因は、滑走路上に着陸機がいる状況で当該機が許可無く離陸を開始したため、管制官が停止指示を出し離陸滑走を中止させたためだと推定されています。

無許可で離陸滑走をはじめた原因として、管制官が通常使用されない「Immediately take-off」を含めた管制指示を通報し、当該機機長が「迅速な離陸」を指示されたと誤解し、ほかの乗員からも助言がなかったためだと推定されています。

今回のインシデントは「Take-off」という用語の使うタイミングが重要そうですね。

管制方式基準には「Take-off」の用語を離陸許可か離陸中止指示の時以外使用してはならないとは記されていないく、管制官も誤解を与えるとは考えずに使用したようです。

しかしパイロット側は、着陸機の位置を知ることはできない状況下で離陸を待っており、「Take-off」の用語が使用された時点で離陸許可が発出されたと思ってしまったようです。
AIM-Jには「Take-off」は離陸指示及び離陸中止指示以外では使用されないと記されているので、パイロットの認識としては「Take-off」=「離陸許可」程度の意識があったかもしれません。

パイロットの復唱も「Roger」だけだったので、管制官も気がつくことも無かったのでしょう。

滑走路の使用に関する通信では、正確に復唱するべきですし、復唱が不完全だったりその内容に疑問を持ったらしっかりと確認するべきでしょう。

今回見てきた3件とも管制官の指示に反したものでしたが、復唱の意義が問われるもののように感じました。
パイロット側が正確に復唱するのはもちろん、管制官も復唱の内容をしっかりと確認しないといけませんね。

重大インシデント調査報告書について その2

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※写真は今回のインシデントとは関係ありません

先日に引き続いて、27日に出された重大インシデントの調査報告について考えてみます。

今日はおととし10月に起きたエアカナダ機の滑走路無許可進入です。

重大インシデントの原因は

  • エアカナダ機が管制官の指示を聞き間違えた
  • 進入するという間違ったものを復唱
  • 管制官は復唱を誤認して確認せず
  • エアカナダ機はそのまま滑走路へ進入
  • 着陸許可を受けていた日本航空機はそのまま着陸を試みた

と推定されています。

この重大インシデントは昨日の中国南方航空のものと同じく、パイロット側の管制指示の聞き間違えによるものと考えられています。

しかし今回は復唱自体が間違っていたので管制官側で気がつくチャンスがあったかもしれません。

ただ「To position」を「Hold position」聞き間違えた可能性もあるとのことなので、一概に管制官も悪いとはいえないでしょう。

やはり正確に復唱するほうがこのようなことも防げるのでよいでしょう。
しかし各国で管制用語が違うことや、英語が母語の国であったりするとそのままの復唱でない可能性もありますね。

復唱に疑問を持ったときは、安全のためにも遠慮せずに確認していくべきでしょう。

パイロットも着陸機の前に離陸する予定と通報されていたので、そのことが心理的に影響して、管制官の次の指示が離陸許可か滑走路内待機と考えていた可能性もあるそうです。

パイロット側は考えていることと違うことを指示されることも想定しておくべきですね。
また管制官側も当初の予定と違う指示を出すときは、余裕があれば変更したことがわかるような情報を付加して伝えた方がいいのかもしれません。

最後に管制官の振る舞いについて。
管制官がエアカナダ機にミスのあと指示を確認したとき、そのミスを責めるより不安要素を残さないようにしたり、運行を優先しましたが、このことは管制官がパイロットの事をしっかり考えてると思いました。
管制官はパイロットと一緒に飛行機を飛ばしている、この事を忘れてはいけませんね。

重大インシデント調査報告書について

中国南方航空A320-200
※写真は今回の重大インデシデントとは一切関係ありません。

昨日運輸安全委員会から航空事故等の最新報告書が出されました。

今回の報告書で、重大インシデントは4つで、そのうち3つは管制がらみのものでした。

今日はおととしの11月に起きた中国南方航空機が中部空港で起こした重大インシデントの調査報告についてみてみたいと思います。

原因は管制指示に反して滑走路内に進入したためだと推測されています。

指示に反して進入したのは、

  • タクシー中に当初の計画を変更してインターセクションデパーチャーを行うことにした
  • インターセクションデパーチャーに対する離陸準備が整っていない状況で離陸要求を行った
  • 離陸準備に気を取られ、関連機の着陸許可を聞き逃した
  • 管制官の「A3S available」という情報を、滑走路への進入が許可されたと誤解した。

ということが関与したと考えられています。

副操縦士は管制官の「Hold short of runway」を復唱していたのも関わらず、復唱したという認識がなかったようです。

確かに管制官の指示をそのまま返すほうが、管制官側も正確に交信が通じたということがわかり、管制官とパイロットとの誤解等が減り、誤解によるインシデントは防ぎやすくなるでしょう。

しかし今回のように、本当にオウム返しで内容をとらえていないのでは意味がないですね。

確かにほかの事に気を取られているときは、管制との通信にあまり注意が向きにくくなるのでしょう。
しかしパイロットは一点だけに集中していてはいけないでしょう。

多くのことに気を配りながら安全運行に務めていただきたいと思います。

長崎空港で管制ミス

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※写真は今回のインシデントとは関係ありません

航空機を失念していたみたいですね。

あくまで記事からの推測ですが、タッチアンドゴーをする小型機からダウンウィンドのレポートがあって、タッチアンドゴーの許可を発出、その後オリエンタルブリッジ機から出発準備完了の連絡があったので離陸許可、という感じでしょうか。

管制方式基準によると、

着陸許可(ローアプローチの許可及びタッチアンドゴーの許可を含む)を発出した後は、同一滑走路を使用する他の航空機に対し、当該到着機の前方においては、離陸、滑走路上における待機及び走行、並びに滑走路の横断を許可してはならない。

管制方式基準(III)3(8)c より

となっています。

こういうのはいかがなものかとは思いますが、小型機がターニングベースしているころであれば、なんの問題もなく離陸して、小型機も普通にタッチアンドゴーできたでしょう。
もちろん管制違反であることに変わりはありませんが。

管制官だって人間です。ほかの航空機に気を取られていたようですし、ただ単純に忘れてしまったわけではないはずです。

しっかりと調査して、できればどのような状況になると航空機の失念を起こしやすいかなどもわかれば、今回のようなミスも防止できるようになるでしょう。

 25日午前10時12分ごろ、長崎空港で、小型機と旅客機が衝突しそうになるトラブルがあった。国土交通省によると、管制官が連続離着陸訓練許可を出した小型機が滑走路を使用するのを2分間で忘れ、旅客機に離陸許可を出したことが原因という。運輸安全委員会は事故につながる重大インシデントにあたるとして、航空事故調査官2人を現地に派遣した。
 2機はエアフライトジャパンの訓練用小型機と、長崎発福江行きオリエンタルエアブリッジ311便(乗員3人・乗客29人)。
 国交省によると、当時空港上空では別の小型機が写真撮影をしており、311便は滑走路脇で待機していたという。管制官は待機の間に、エ社の小型機に連続離着陸訓練をさせようと許可したが、訓練が終わる前に待機が解除されると、わずか2分後に旅客機に離陸許可を出したという。
 管制官は「(上空で写真撮影していた)別の航空機に気を取られ、小型機への許可を完全に忘れてしまった」と説明したという。

管制ミスあわや航空機同士衝突 長崎空港」MSN産経ニュースより

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