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管制

重大インシデント調査報告書について

中国南方航空A320-200
※写真は今回の重大インデシデントとは一切関係ありません。

昨日運輸安全委員会から航空事故等の最新報告書が出されました。

今回の報告書で、重大インシデントは4つで、そのうち3つは管制がらみのものでした。

今日はおととしの11月に起きた中国南方航空機が中部空港で起こした重大インシデントの調査報告についてみてみたいと思います。

原因は管制指示に反して滑走路内に進入したためだと推測されています。

指示に反して進入したのは、

  • タクシー中に当初の計画を変更してインターセクションデパーチャーを行うことにした
  • インターセクションデパーチャーに対する離陸準備が整っていない状況で離陸要求を行った
  • 離陸準備に気を取られ、関連機の着陸許可を聞き逃した
  • 管制官の「A3S available」という情報を、滑走路への進入が許可されたと誤解した。

ということが関与したと考えられています。

副操縦士は管制官の「Hold short of runway」を復唱していたのも関わらず、復唱したという認識がなかったようです。

確かに管制官の指示をそのまま返すほうが、管制官側も正確に交信が通じたということがわかり、管制官とパイロットとの誤解等が減り、誤解によるインシデントは防ぎやすくなるでしょう。

しかし今回のように、本当にオウム返しで内容をとらえていないのでは意味がないですね。

確かにほかの事に気を取られているときは、管制との通信にあまり注意が向きにくくなるのでしょう。
しかしパイロットは一点だけに集中していてはいけないでしょう。

多くのことに気を配りながら安全運行に務めていただきたいと思います。

長崎空港で管制ミス

Image Photo

※写真は今回のインシデントとは関係ありません

航空機を失念していたみたいですね。

あくまで記事からの推測ですが、タッチアンドゴーをする小型機からダウンウィンドのレポートがあって、タッチアンドゴーの許可を発出、その後オリエンタルブリッジ機から出発準備完了の連絡があったので離陸許可、という感じでしょうか。

管制方式基準によると、

着陸許可(ローアプローチの許可及びタッチアンドゴーの許可を含む)を発出した後は、同一滑走路を使用する他の航空機に対し、当該到着機の前方においては、離陸、滑走路上における待機及び走行、並びに滑走路の横断を許可してはならない。

管制方式基準(III)3(8)c より

となっています。

こういうのはいかがなものかとは思いますが、小型機がターニングベースしているころであれば、なんの問題もなく離陸して、小型機も普通にタッチアンドゴーできたでしょう。
もちろん管制違反であることに変わりはありませんが。

管制官だって人間です。ほかの航空機に気を取られていたようですし、ただ単純に忘れてしまったわけではないはずです。

しっかりと調査して、できればどのような状況になると航空機の失念を起こしやすいかなどもわかれば、今回のようなミスも防止できるようになるでしょう。

 25日午前10時12分ごろ、長崎空港で、小型機と旅客機が衝突しそうになるトラブルがあった。国土交通省によると、管制官が連続離着陸訓練許可を出した小型機が滑走路を使用するのを2分間で忘れ、旅客機に離陸許可を出したことが原因という。運輸安全委員会は事故につながる重大インシデントにあたるとして、航空事故調査官2人を現地に派遣した。
 2機はエアフライトジャパンの訓練用小型機と、長崎発福江行きオリエンタルエアブリッジ311便(乗員3人・乗客29人)。
 国交省によると、当時空港上空では別の小型機が写真撮影をしており、311便は滑走路脇で待機していたという。管制官は待機の間に、エ社の小型機に連続離着陸訓練をさせようと許可したが、訓練が終わる前に待機が解除されると、わずか2分後に旅客機に離陸許可を出したという。
 管制官は「(上空で写真撮影していた)別の航空機に気を取られ、小型機への許可を完全に忘れてしまった」と説明したという。

管制ミスあわや航空機同士衝突 長崎空港」MSN産経ニュースより

大阪国際空港で管制関係のミス

Image Photo

※写真は今回のインシデントとは関係ありません。

大阪国際空港ではいままでも滑走路32左と右の聞き間違えでの重大インシデントがあったりしましたし、滑走路誤進入の重大インシデントも起きたりしていました。
今回は20日と22日に発生しました。インシデントの種類は違えども、この短い期間に管制関係のミスが起こるのは残念です。

1.20日
20日のインシデントは飛行機が無許可で滑走路進入したものでした。
進入したのはANA18便(B777-200)で、その影響で最終進入中のJEX2200便(DC9-81)が着陸復航しました。
進入した滑走路32左とは別の滑走路32右でANA181便が離陸許可を受けていたことから、181(One eight one)を18(One eight)に聞き間違えて滑走路に進入した可能性が高いそうです。

勘違いしたのならばパイロットは当然その離陸許可を復唱しているはずです。管制側はその復唱で気がつけなかったのでしょうか。
人間ですから聞き間違えはあります。管制側で気がついていれば滑走路前待機の指示を出して、インシデントは防げていたでしょう。
もちろん今回のミスはパイロットの聞き間違えという単純でありながら重大なものであると考えられていますが、悪いのはパイロットだけではないはずです。パイロットから見れば離陸許可が出てもいいと思っていたのでしょう。

 大阪空港で全日空機が滑走路に誤進入したトラブルで、別の滑走路に待機していた航空機への離陸許可を、全日空機が便名を聞き間違えて誤進入した可能性のあることが国土交通省の調べで21日、分かった。

 国交省によると、誤進入したのは全日空18便で、別の滑走路に待機していたのは全日空181便。181便への離陸許可の直後に18便が滑走路に進入しており、管制官の「ワン・エイト・ワン」との呼び掛けを「ワン・エイト」と聞き間違えた可能性がある。

 国交省運輸安全委員会の航空事故調査官は同日、大阪空港の管制官や、全日空機と着陸をやり直したJALエクスプレスのパイロットらから事情を聴き、具体的なやりとりを調べている。

 国交省によると、トラブルは、20日午前に発生。離陸許可を得ていない全日空18便が滑走路に進入したため、仙台発大阪行きJALエクスプレス2200便が管制官の指示で着陸を直前に取りやめた。

全日空機が便名聞き間違えか 大阪空港の滑走路誤進入」47NEWS(よんななニュース)より

2.22日
22日のインシデントは滑走路上に車両が存在していたにもかかわらず、離陸許可を出したものでした。
滑走路上の車両はCABの点検車両で、定時点検で滑走路を点検中でした。
飛行場管制官が車両の存在を把握しておらず、また点検中を示すカードの存在にも気がつかなかったため離陸許可を出したようです。

ひとつわからないのが、なぜ滑走路上に車両があるにもかかわらずそれを把握していなかったのかです。
飛行場管制官は滑走路に関わる交通を指示しているはずなので、点検車両の滑走路進入の際も飛行場管制官の許可が必要なはずです。
しかし記事には地上管制官が把握していたとなっています。つまり滑走路進入を地上管制官が指示していたというふうにとれますが、地上管制官は滑走路以外の地上管制を行うので、滑走路進入の許可は出せないはずですよね。
ここらへんがよくわかりません。

ただ、管制官同士での情報共有がうまくいってないというのは問題ですよね。
きっとなにかあったのかもしれません。詳しい状況は今後の調査を待つべきでしょう。

 国土交通省は22日、大阪・伊丹空港で同日午後3時42分ごろ、滑走路点検用の車両がA滑走路(1828メートル)を走行していたにもかかわらず、管制官が福岡行き日本エアコミューター2055便(DHC8-402型、乗客乗員78人)に離陸許可を出すミスがあったと発表した。同機は滑走路に進入し、車両に約300メートルまで接近したが、双方がミスに気づいて停止。連絡を受けた別の管制官が車両にA滑走路を離れるよう指示し、同機は約3分後に離陸した。

 国交省によると、伊丹空港では通常、午前7時ごろと午後3時半ごろ、滑走路に異常がないか車両で点検する。この日は、国交省大阪空港事務所の車両が午後3時39分ごろ、A滑走路北西端から点検を開始。一方、同機は滑走路に並行した誘導路を南東向きに走行後、許可を受け方向転換して滑走路に南東端から進入し、車両と正面から向き合う形になった。

 車両が定時点検をしていることについては、滑走路上の航空機を管理する地上管制官は把握していた。だが、管制塔の同じフロアにいた、離着陸の許可を出す飛行場管制官にその情報が伝わっていなかった。飛行場管制官が許可を出す際に必ず確認する気象状況の画面に、点検中であることを示すカードが置かれていたが、気付かなかったらしい。この日は視界が良好だったため、同機はすぐ車両に気付いた。

 同空港では20日にも羽田行き全日空18便(B777-200型、乗員乗客407人)が、管制官の離陸指示がないにもかかわらず、滑走路に誤って進入している。【奥山智己】

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 (1)午後3時39分 点検車両が滑走路点検を開始

 (2)    42分 管制官が航空機に離陸許可

 (3)    43分 航空機が待機を通報

 (4)      同 点検車両が前方に航空機がいると通報

航空トラブル:離陸で管制ミス 滑走路の点検車両まで300メートル--伊丹空港」毎日jp(毎日新聞)より

VISUAL APPROACH と CONTACT APPROACH の違い

VATSIMでCTRレーティングに上がってから少し経ったので、ある程度管制について自分のためにもまとめていこうと思います。

今日はVIISUAL APPROACHとCONTACT APPROACHについて。
日本語に訳すと視認進入と目視進入で同じような意味ですが、かなり違います。
一つずつ解説を。

VISUAL APPROACH
VISUAL APPROACHはIFRで到着しようとしている航空機がレーダー管制下において空港を視認して行うアプローチです。
気象条件は視程5km以上でかつ雲高がMVAより500ft以上です。
管制間隔はレーダー管制間隔が適用されます。
先行機がいなければ飛行場を視認したときに進入許可が発出されます。先行機が一機の場合は先行機を視認するか、先行機が視認できなくて飛行場が視認できたとき、先行機が2機以上のときは先行機を視認したとき進入許可が発出されます。

CONTACT APPROACH
CONTACT APPROACHはIFRで到着しようとしている航空機がノンレーダー管制下において計器進入方式の一部または全部を目視によって省略するアプローチです。
気象条件は視程1.5km以上です。
地上障害物とVFR機との衝突防止はパイロットの責任ですが、IFR機との間隔は管制官が設定します。
パイロットが飛行場を視認し、地上物標を確認できるときパイロットが要求することで行われます。要求された場合管制官は視程が1.5km以上であれば、交通の状況を考慮して承認します。ただしレディオ・リモートに対しては計器進入方式を指定されていなければ目視進入を行う旨を通報するのみで承認を得る必要はありません。計器進入方式が指定されている場合は進入管制業務を行う機関の承認を受ける必要があります。

VISUAL APPROACHとCONTACT APPROACHの違いは、レーダ管制が行われているか、いないか、です。
また、VISUAL APPROACHはパイロットが要求することもできますが、管制官側が指示してくることもあります。CONTACT APPROACHは管制官側から指示されることはなく、パイロットが要求しない限り行われません。

飛行場を視認して進入するという点では同じですが、手順の違いなどがありますね。
次回は実際の手順について書くかもしれません。

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