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管制

飛行計画承認前に離陸許可、双方気付かず

通常の定期運行便は天候が悪くても飛べるように計器飛行方式で飛んでいます。
計器飛行方式で飛行を行うときは事前に管制から飛行計画の承認を受ける必要があります。承認を受けることでその計画通りに飛行することができます。

今回は飛行計画が承認される前に離陸許可が出たとのことですが、これは航空法的に少し問題がありました。
航空法第九十七条には

航空機は、計器飛行方式により、航空交通管制圏若しくは航空交通情報圏に係る空港等から出発し、又は航空交通管制区、航空交通管制圏若しくは航空交通情報圏を飛行しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより国土交通大臣に飛行計画を通報し、その承認を受けなければならない。承認を受けた飛行計画を変更しようとするときも、同様とする。

と書かれています。
釧路空港は航空管制圏にかかわる空港で、HAC機も計器飛行方式で飛行しました。
つまり、本来なら出発前に管制承認を受けなければいけなかったところ、管制承認を受ける前に出発してしまったということです。

札幌管制区管制所から飛行計画の承認は出されていたようなので、管制官の伝え忘れ・パイロットの受け取り忘れのようです。
パイロットが地上走行を要求したのは承認を受け取ったと勘違いしたのか、それとも時間がないので地上走行中に承認を受け取ろうとしたのか、管制官が地上走行を許可したのは承認を伝えたと勘違いしたのか、それとも地上走行中に伝えようとしたのか、どちらなのでしょう。
とにかく双方とも離陸時には承認については忘れていたようです。

管制承認は管制間隔をとるためにも重要なものです。今回はもとの計画からほとんど変更点がなかったため、管制官も気に留めなかったのでしょう。
いつも決まったような流れですから、パイロット・管制官双方とも油断していたのでしょう。

パイロットと管制官の意思疎通についてはたびたび問題になっていますが、復唱の徹底やパイロット・管制官の安全意識の向上に努めてもらいたいものです。

 四日午後三時六分ごろ、北海道の釧路空港で、札幌・丘珠空港行きの北海道エアシステム(HAC)2864便サーブ340(乗客乗員三十四人)に対し、管制官が飛行計画の承認をする前に、離陸許可を出した。

 2864便も承認の確認をしないまま離陸。ほかの航空機への影響などはなかった。国土交通省は同日、航空法で定められた手続きにのっとっていないとして、釧路空港事務所とHACに口頭注意するとともに再発防止策を講ずるよう指示した。

 国交省によると、航空法は計器飛行の際、国交相に飛行計画を出し、承認を得なければならないと定めている。通常、駐機場を離れる十分程度前に管制官から承認を受けるが、今回は出発前の承認要請に対し、管制官は「待て」と保留したという。

 離陸の約一分後、承認を受けていないことに気付いた操縦士が管制官に指摘、管制官が承認したことを伝えたという。

 管制をめぐっては、昨年六月に新千歳空港で管制官が指示を誤り離陸直前のスカイマーク機の前を着陸した全日空機が横断。大阪空港でも昨年九月に着陸した日航機が、管制官の許可がないまま滑走路を横断するなどトラブルが続いている。

 国交省は、管制指示に対して操縦士が復唱するべき項目を来年三月までにルール化したマニュアルを策定するなど再発防止を進めている。
飛行計画承認前に離陸許可 操縦士もそのまま離陸」中国新聞ニュースより

管制方式基準改正

8月28日より管制方式基準が改正されました。

特に飛行場管制方式が重点的に改正されたようです。管制官とパイロットの意思疎通が図れず、衝突未遂のインシデントが多発した影響でしょう。
「RUNWAY HEADING」の意味や、離陸の可・不可はパイロットがTake-off minima以下であるかどうか判断して決定するという点も変更されたようです。
用語自体もICAOに準拠させる方向にあるようです。

詳しいことはJAPAのホームページに新旧対照表とAIM-Jの臨時情報が載っているので、そちらを見ていただければわかります。

我々VATSIMerもしっかり勉強しておかないといけないですね。

着陸機いるのに離陸滑走、JAL機同士追突寸前

またですか、というようなインシデントですね。
6日には軽食用カートをトイレにしまっていたりとJAL最近たるみ気味ですよ。
だいたい今回と同じような事故は2005年におきており、国土交通省から事業改善命令を受けていて二度とこのような事故はおきないはずだった、のですがおきてしまったわけです。
この流れからいくともしかしたら滑走路上で飛行機衝突も起こりうるかもしれません。

交信内容も思っていたとおりでした。
実際の交信は事故調査委員会の報告を待つとしてYOMIURI ONLINEさんの記事を参考にまとめてみると、
管制官が「Japan Air 502, line up and wait RWY01R. Inbound traffic now on runway.(日本航空502便、滑走路01Rに進入し待機しなさい。着陸機が滑走路上にいます。)」「 Inbound traffic 5NM on final. (着陸機が最終進入経路上5NMのところにいます。)」という指示を出した際、乗員は「Roger.(了解。)」とのみ応答。その後502便は離陸を開始した。管制官はASDE(空港面探知レ-ダー)で502便が離陸滑走していることに気が付き、「Japan Air 502, stop immediately.」を指示。その後502便はRTO(離陸中止)を行い前方の着陸機に追突することなく停止した。
という感じでしょうか。あくまで想像ですので本当のことは事故調査委員会の発表を待ちましょう。
実際のところはわかりませんが、確か hold short of runway や line up and wait 、cleared for take off はそのまま復唱しなければいけなかったはず。その重要性が今回のインシデントに表れていると思います。
視界が悪かったというのも事故の一因であるとは思いますが、滑走路のコンディションによってはうまく止まれず追突していた可能性もあります。復唱を徹底する、乗員同士での確認など再発防止に努め、そして本当に再発しないようにしてもらいたいものです。

 16日午前10時33分ごろ、北海道・新千歳空港のB滑走路(3000メートル)で、羽田行き日本航空502便(ボーイング747―400型機、乗員乗客446人)が管制官の許可を得ずに離陸の滑走を始めた。

 同じ滑走路上には、着陸したばかりの別の旅客機がいたため、管制官が離陸中止を指示し、502便は緊急停止した。両旅客機の距離は約1800メートルだった。けが人はなかったが、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は事故につながりかねない重大インシデントだったとして、調査官3人を現地に派遣し、調査を始めた。

 新千歳空港の管制業務を担当する自衛隊や日航などによると、16日の同空港は大雪に見舞われ、502便は機体の除雪作業のため出発が定刻から約50分遅れていた。当時のB滑走路は視界が約500メートルで、ほとんど前が見えない状態だった。管制官は午前10時29分ごろ、502便に無線で「ただちに離陸できるよう準備せよ。着陸機が滑走路を走行中」と指示。その後、地上監視レーダーで502便が離陸を始めたことを知り、急いで離陸中止を指示した。同型機の離陸に
要する時間は20~25秒程度とされる。

 日航によると、502便は管制官から離陸中止の指示を受けた時点で、滑走路をすでに約500メートル進んでいた。ブレーキをかけた時の速度は時速110キロだった。同便の機長(58)と副操縦士(32)は「(管制官から)離陸許可が出たと勘違いした」と話しているという。

 一方、同じ滑走路上にいた関西空港発日航2503便(MD―90型機、乗員乗客126人)は、トラブルが発生する5分前に着陸したばかりで誘導路に向かう途中だった。新千歳空港では、2005年1月にも日航機が無断で離陸しようとして別の旅客機とあわや追突のトラブルを起こすなどしたため、日航は同省から事業改善命令を受けている。
(2008年2月17日01時42分 読売新聞)

中部国際空港で中国南方航空機が管制指示に反して滑走路に進入

中国南方航空A320-200
中国南方航空
※写真は今回の重大インデシデントとは一切関係ありません。

11日午後1時ごろ中部国際空港で瀋陽行の中国南方航空698便(A319、乗客乗員42人)が航空管制官の指示に反して滑走路に進入し、最終進入中であった全日空機が着陸復航を行うトラブルがあった。

交信記録によると、管制官は午後1時4分に中国南方航空機側の要求を受け滑走路途中からの離陸を許可し、その際滑走路手前待機を指示した。航空機側もこれを復唱した。しかし航空機は指示に反して停止線を越え、これに気が付いた管制官は約8km手前の最終進入中の全日本空輸220便(A320、乗客乗員59人)に着陸復航するように指示した。

コメント
最近、管制がらみでの問題が多いような気がします。
たるんでる、とは言いませんが何かがおかしい感じ。
そしてまだわからないことが数点。

  1. 中国南方航空機側は「待機」を復唱したそうですが、実は管制官と航空機側とでの意思疎通が図れていなかったのではないか
  2. 航空機は滑走路の中に完全に入ってしまった、または入ろうとしていたのか、それとも停止線で停止できずにこえてしまったのか
  3. 滑走路に進入してしまったことを航空機は管制官に伝えたのか

しっかりと原因究明をし、再発防止に努めてもらいたいものです。

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